日本初のブリュレフレンチトースト専門店として2013年にオープンした「ForuCafe」。オーナーの平井幸奈さんが、早稲田大学の学生時代に立ち上げたという話題性もあり、これまで多くのメディアから注目されてきたが、最近はさらに取り組みの多彩さが際立っている。
例えば「FORU GRANOLA(フォル・グラノーラ)」。2015年にクラウドファンディングなどを生かしてスタートしたこの商品は、今やすっかり同社の定番に育ち、首都圏のデパート催事で販売される機会も増えたほか、通販の売上げも非常に好調のようだ。
また、(現在は週に一回土曜日限定で)夜メニューを充実させた「FORUバル」を2016年6月からスタート。さらに7月からは、“たっぷりと窒素を含ませながら注ぐ、アメリカ発祥の新感覚コーヒー” ドラフトコーヒーの提供を開始した。
そして7月30日、「ForuCafe」の新たな取り組みがスタートした。それが、地域の特産を生かしたメニューを、生産者の思いやストーリーとともに商品化し、社会に届けるというものだ。
その第一回目の素材として、震災からの復興を目指す福島の特産である桃を選んだ。
生産者である古山果樹園は、「世界一甘い桃を作る」をコンセプトにこだわりの桃づくりを手掛ける、地元では知る人ぞ知る存在。その古山さんのもとに、代表の平井さんはじめ、同店のアンバサダーの女性数人で23日に現地に訪れ、実際に桃を収穫するところから体験。古山さんの熱い思いを聞いてきたという。
アンバサダーの一人で、早稲田大学の学生で「ワセコレ」のモデルでもある山本さんは、「実際に現地にお伺いできてとてもよかった」と言う。「正直それまでは、桃は少し馴染みの薄い果物でした。でも”それって何てもったいないことをしてたんだろう”というくらい美味しかった。そして古山さんのお話しはとても心打たれるもので、それがまた味の魅力を引きたてるんです。このような生産者の思いを伝えていけるような存在になりたいと強く思いました」
また話の中では、良い桃の見分け方として「全面ピンク色のものより、肉で言えば霜降りのような、白い模様が全面にきれいにいきわたっているものがおいしい」とか、「枝の先端に実がついているものの方がより甘い」「柔らかくて甘いものより、堅くて甘いものがよりおいしい桃」などといった豆知識を教えていただいたそうだ。
これらの美味しい桃を生かして開発された、フレンチトーストの新商品「ふるやまピーチ」は、コンポートされた桃のみずみずしい甘さ、アイスクリームの冷たい甘さと、ブリュレされた香ばしいほろ苦さが絶妙に奏であう、平井さん自信の品。「福島の桃の魅力、美味しさを少しでも多くの人に届けられるように」試行錯誤の上考案されたものだ。
一方、古山農園と平井さんを繋いだのは、「ふくしまチャレンジはじめっぺ」を主宰する小笠原隼人さん。福島の魅力をさまざまな切り口から社会に発信している団体で、特産品の販売やイベント企画、企業のコラボレーションを積極的に手掛けている。今回も「”まさに今が旬”である福島の桃の魅力を、新たな切り口で首都圏の方たちに知ってほしい」という思いからコラボレーションに繋がった。
すでに新聞やテレビなどの取材も増えており、「お互いに良い形で発展させていけたら」と、平井さん、小笠原さん双方とも今後の可能性を口にする。
関わるたくさんの人の思いが詰まった「ふるやまピーチ」、提供は8/31までの予定だ。
— 店舗情報 ——————————–
東京都新宿区西早稲田2丁目4−26
TEL : 03-6233-8739
営業時間 10:30 – 20:00(L.O 19:30)
無休(年末・年始を除く)
http://forucafe.com/